骨粗しょう症治療薬「アレドロン酸」とは?効果・服用方法・注意点を解説

アレンドロン酸ってどんな薬?
アレンドロン酸は、骨粗しょう症の治療薬として広く使用されているビスホスホネート製剤の一つです。骨粗しょう症による骨折を予防するために、多くの医療機関で処方されています。
骨は一度できたら終わりではなく、「骨吸収(古い骨を壊す働き)」と「骨形成(新しい骨を作る働き)」を繰り返しながら、常に新しく生まれ変わっています。

しかし、骨粗しょう症では骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きが強くなり、骨を作る細胞(骨芽細胞)の働きが追いつかなくなることで、骨密度が低下し、骨折しやすい状態になります。
アレンドロン酸は、破骨細胞の働きを抑えて骨が過剰に壊されるのを防ぎ、骨密度を維持・改善し、骨折リスクを低下させる効果が期待できます。
特に、以下のような方によく使用されます。
- 骨折リスクが高いと判断された方
- 閉経後骨粗しょう症の方
- 高齢者の骨粗しょう症の方
- ステロイド薬を長期間使用している方
アレンドロン酸の効果はいつから?
アレンドロン酸は、適切に服用を継続することで、背骨(脊椎)や股関節などの骨折リスクを低下させることが報告されています。
骨代謝マーカー(骨が作られたり壊されたりする状態を血液で調べる検査の値)は服用開始から数か月で改善がみられることがありますが、骨密度の改善や骨折予防効果は、一般的に6か月~1年以上継続して評価されます。そのため、治療効果を確認するためには、定期的な骨密度検査を受けながら継続して治療することが大切です。
週1回服用のポイント
この薬(アレンドロン酸錠 35 mg)は 週に1回、決まった曜日・朝起きてすぐに服用 するタイプのお薬です。以下が特に重要なポイントです。
- 起床後すぐ、 空腹時に コップ1杯(約180mL)の水(普通の水)で服用してください。
- 錠剤は かまずに 丸ごと服用してください。
- 飲んだ直後から 30分間は飲食・他の薬の服用・横になることを避ける ことが重要です。
- このような服用方法を守ることで、薬の吸収が良くなり、食道・胃への刺激も避けられます。

なぜこのような服用方法なの?
- アレンドロン酸は、服用後しばらく骨に留まって効果を発揮します。そのため「毎日」ではなく「週1回」の服用で十分な効果が期待できます。
- 食べ物・飲み物(特にカルシウム・マグネシウムなどを多く含む)・他の薬と一緒に摂ると、薬の吸収を妨げる可能性があります。
- 服用後すぐに横になると、錠剤が食道に長く留まり刺激を起こし、食道炎や胸やけなどのトラブルにつながる恐れがあります。
注意してほしい副作用・受診のタイミング
以下のような症状が出た場合は、主治医または薬剤師にご相談ください。
- 胸やけ、胃・食道付近のむかつきや痛み。
- 太ももの付け根・前腕・手首あたりに痛みを感じる。
- 顎の痛み・歯のゆるみ・歯ぐきの腫れや膿が出る。※歯科・口腔外科を受診する際には、この薬を使っていることを必ず伝えてください。
- 外耳炎・耳痛など。
これらはまれですが、重大な合併症につながる可能性もあるため、早めの相談が大切です。
服用前・服用中に知っておきたいこと
- 腎機能が低下している方や、既に食道疾患をお持ちの方は投与が慎重に行われます。
- 歯科治療(特に抜歯やインプラントなど)を受ける予定がある場合は、この薬を使用していることを歯科医師に伝えてください。
- 長期間使用する際には、医師と相談の上、「休薬期間(ドラッグホリデー)」を検討するケースもあります。
- 他の骨粗しょう症治療薬(注射タイプなど)と併用するかどうかも、患者さんの骨折リスク・生活状況・全身状態によって医師が判断します。
Q&A
- アレンドロン酸を飲み忘れたらどうしたらいい?
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- 食べ物・飲み物を取っていない場合
- 食べ物・飲み物をとった場合 気付いた翌朝に1錠飲んでください。その後は、以前に決めていた曜日に戻して服用を継続してください。
※ただし、同じ日に2錠飲むことは避けてください。
- アレンドロン酸はいつまで飲みますか?やめてもいいですか?
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自己判断で服用を中止することはおすすめできません。
アレンドロン酸は、骨折を予防するために継続して服用することで効果を発揮する薬です。症状がないからといって自己判断で中止すると、骨密度が低下し、骨折のリスクが高まる可能性があります。
一方で、アレンドロン酸を一生飲み続けるわけではありません。治療期間は、骨密度や骨折歴、年齢、他の病気の有無などを総合的に判断しながら決定します。一般的には3~5年程度服用した後に、骨折リスクを再評価し、一時的に休薬(ドラッグホリデー)を検討することもあります。
当院では、定期的な骨密度検査や骨代謝マーカーなどを確認しながら、一人ひとりに適した治療期間をご提案しています。服用をやめたいとお考えの場合は、自己判断で中止せず、まずは主治医にご相談ください。
- 抜歯することになりました。アレンドロン酸はやめた方がいいですか?
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以前は、抜歯の前にアレンドロン酸を一時的に中止(休薬)することが勧められることもありました。しかし、2023年に改訂された薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)ポジションペーパーでは、「原則として抜歯時に予防的な休薬は行わない」ことが提案されています。休薬によって顎骨壊死を予防できるという十分な根拠は示されていません。
一方で、歯周病や歯の根の感染など、抜歯が必要になる原因となった感染を適切に治療することが重要とされています。
そのため、抜歯を予定している場合は、歯科医師とアレンドロン酸を処方している医師が情報を共有し、連携しながら治療方針を決めることが大切です。
自己判断で薬を中止せず、まずは主治医または歯科医師にご相談ください。
まとめ
アレンドロン酸は、骨粗しょう症による骨折を予防するための代表的な治療薬です。十分な効果を得るためには、決められた方法で継続して服用することが大切です。
また、治療中は定期的な骨密度検査や骨代謝マーカーを確認しながら、治療効果や骨折リスクを評価していきます。服用方法や治療期間は患者さん一人ひとりで異なるため、自己判断で中止せず、医師と相談しながら治療を続けましょう。
枚方大橋つじもと整形外科クリニックでは、骨密度検査(DXA法)による評価から、お一人おひとりの状態に合わせた骨粗しょう症治療まで総合的に行っています。骨粗しょう症やアレンドロン酸についてご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

院長紹介DOCTOR
枚方大橋つじもと整形外科クリニック
院長 辻本 武尊
私はこれまで約18年間にわたり大学病院や地域の中核病院で整形外科診療に従事し、脊椎疾患を専門としながら、関節疾患やスポーツ障害、骨粗しょう症など幅広い診療を行ってまいりました。脊椎疾患では1,000件以上の執刀、2,000件以上の手術に携わった経験があります。
当院では、専門分野である脊椎疾患はもちろん、整形外科全般の診療に対応しています。患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせ、治療から予防、リハビリテーションまで総合的な医療を提供いたします。お身体のことでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)







