ドケルバン病

症状

ドケルバン病とは、手首の親指側の腱滑膜炎による腱鞘炎です。特定の動作を繰り返すこちにより、手首の親指側に腫れと痛みが生じます。

ドケルバン病5

原因

原因となる動作は、主に何かを掴んだりする動作、庭での作業、赤ちゃんを抱っこする時、手首の繰り返し動作です。このような特定の動きを繰り返すと、2つの腱の周りの腱鞘を刺激し、動きを制限する肥厚と腫れを引き起こす可能性があります。

病態

親指にはいくつかの腱がついていますが、そのうち2本(短母指伸筋腱と長母指外転筋腱)は、日常で何かをつかんだり、握ったり、つまんだり、絞ったりする動作によって親指の付け根につながる小さなトンネル(腱鞘)をスムーズに滑る構造になっています。

この手首の親指側の腱鞘の部分で炎症を起こして、腱の動きがスムーズでなくなります。

ドケルバン病4

診断

親指を内側に入れて握りこぶしを作り、手首を小指側に曲げると痛みが生じます。(フィンケルシュタインテスト)

治療

保存療法

  • 局所の安静で刺激を少なくします。湿布をしたり装具を当てて固定すること もあります。
  • 腱鞘内に局所麻酔剤入りステロイド注射をして、炎症、痛み、腫れを抑えます。

手術療法

  • 保存治療で治らない時に行います。
  • 手術時間は30分ほどです。
腱鞘を切離し、腱を開放します。