足関節脱臼骨折

原因

足関節脱臼骨折とは、足関節を構成する脛骨、腓骨、距骨が骨折、またはそれぞれを繋ぐ靭帯が損傷したために距骨が亜脱臼(足関節が外れてしまう)した状態を言います。

交通事故や足関節の捻挫により、足関節が過度にねじれたり、圧迫されたりすることで受傷します。骨がずれたままの状態では、変形を残し骨が癒合したり、関節の軟骨が痛んでしまう外傷性足関節症を引き起こす可能性があります。

症状

足関節の痛みや腫れ、皮下出血、変形等の症状が現れ、これにより体重をかけた歩行が困難になります。時には見た目に分かるほど骨折した場所が変形していることもあります。症状は時間の経過とともに増悪することがあり、放置すると水疱形成など骨以外の組織にも影響を及ぼすことがあります。

診断

初期の検査としてレントゲン検査をします。必要に応じてCTやMRIを追加して、骨折部位や周囲の組織を正確に診断します。小児は骨が未成熟のため、レントゲン検査では診断しにくく、補助診断として超音波検査が有効な場合もあります。

治療

保存的療法

骨折部分のずれが小さい場合や、患者さんの全身状態、受傷前の生活環境によっては、保存治療が選択されます。保存治療ではギプスや装具による骨折部分の固定と荷重制限を行います。

装具

手術療法

足関節骨折の多くは、ズレた骨折部分を元に戻して固定するために手術が必要です。内固定具(プレート、スクリュー、鋼線など)で固定します。手術をすると術後スムーズにリハビリを行えるため、比較的早期に社会復帰が可能です。また痛みや変形などの後遺症も起こりにくいとされています。

▶参考:日本整形外科学会


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