ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)

症状

手首を手のひら側に曲げたり、ひねったりする動作をしたときに、肘の内側にある骨のでっぱりの部分(上腕骨内側上顆部)に強い痛みが生じるのが特徴です。

ゴルフ肘という名は通称で、正式な病名は上腕骨内側上顆炎です。

原因

肘に負担がかかるスポーツや仕事、日常生活の動作による疲労の蓄積が原因で、肘の内側にある内側上顆に過度な負担がかかり、炎症を起こすため痛みが生じます。

似た肘のトラブルに、テニス肘があります。テニス肘は、肘の内側ではなく、肘の外側が痛くなる病気で、ゴルフ肘とは異なります。テニス肘は医学的には上腕骨外側上顆炎といいます。

診断

まずは問診を行い、ゴルフ肘が疑われる場合は、医師による痛みの誘発テスト(手関節屈曲テスト)を実施します。

また、必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像診断を実施することがあります。

治療

保存療法

まず手首や肘を動かさないようにして安静を保ち、日常的な肘への負荷を軽減することが大切です。理学療法士によるストレッチや筋力トレーニングなどのリハビリテーション、テーピングなどの装具を併用した運動訓練も、ゴルフ肘の症状改善に役立つことがあります。

予防

ゴルフ肘を予防するためには、スポーツや日常生活の動きによる肘への負担を減らすことが大切です。

スポーツをする方は、定期的にフォームを見直し、肘に負担をかけない正しいフォームを心がけるとともに、オーバーワークに陥らないよう適度な休息をはさみながら運動をおこないましょう。また、日々のストレッチで肘や腕、手首周辺の筋肉をゆるめ、柔軟性を高めておくと、ゴルフ肘の予防に役立ちます。