6ヶ月に1回の注射で骨折予防「プラリア(デノスマブ)」とは?

こんにちは!
枚方大橋つじもと整形外科クリニックです。
本日は骨の吸収を阻害する骨粗しょう症治療薬「プラリア」について説明します。
骨粗しょう症とは
骨粗しょう症は、骨の強度が低下して“ちょっとした転倒・くしゃみ”でも骨折しやすくなる病気です。特に高齢になると、背骨・手首・足の付け根(大腿骨近位部)などで骨折を起こし、要介護に至るリスクが高まるため、早めの対策が重要です。


『プラリア(一般名:デノスマブ)』とは?
骨は「壊す働き(骨吸収)」と「作る働き(骨形成)」のバランスで保たれています。
しかし骨粗しょう症になると、このバランスが崩れてしまい、骨を壊す働きの方が強くなってしまいます。

プラリアは、骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを抑えることで、骨密度の低下を防ぎます。
具体的には、「RANKL」という物質の働きをブロックし、骨の分解を抑制する仕組みです。
RANKLは、骨を壊す細胞である「破骨細胞」を活性化させるスイッチのような存在です。

どんな人に使われるの?
以下のような方に適しています。
- 骨密度が低下している方
- 骨折のリスクが高い方
- 飲み薬の継続が難しい方
- ビスホスホネート製剤が合わなかった方
治療の流れ・方法
- 通常、6か月に1回の皮下注射を骨密度の目標値に達するまで継続します。
- 注射終了後も、骨粗しょう症の治療は継続が一般的で、他の薬に切り替える場合があります。
- 治療中は、カルシウム・ビタミンDの補給・定期検査(骨密度・血液検査)なども大切です。
当院でのフォロー体制として、運動療法・栄養指導・生活習慣改善も併せてご案内しています。
プラリアの費用
| 自己負担割合 | 一本の費用 | 1か月の費用 |
|---|---|---|
| 3割 | 約7,340円 | 約1,223円 |
| 2割 | 約4,893円 | 約815円 |
| 1割 | 約2,447円 | 約407円 |
※診察料・注射手技料・検査料などは別でかかります。
プラリア治療で気をつけたいこと
プラリアは非常に有効な薬ですが、注意点もあります。
■血液中のカルシウムについて
イベニティを使うと、骨をつくる働きが活発になるため、一時的に血液中のカルシウムが減ることがあります。
多くの場合は軽度で問題ありませんが、念のため、治療中はカルシウムやビタミンDの摂取を心がけることをおすすめしています。
腎臓が悪い方などでは、カルシウムのバランスに注意が必要ですので、血液検査でしっかり確認しながら治療を進めます。
■お口の健康にも気をつけましょう
ごくまれに、あごの骨が炎症を起こす(顎骨壊死)という副作用が報告されています。
これは歯の抜歯などで傷ができたあとに起こることがあるため、治療前に歯科受診をおすすめしています。
治療中も定期的な歯科検診と、毎日の歯みがき・口腔ケアが大切です。
■足の付け根の違和感に気づいたら
まれに、大腿骨(太ももの骨)の一部にひびのような小さな骨折が起きることがあります。
足の付け根や太ももに痛みや違和感があるときは、我慢せずにご相談ください。
早期に発見すれば重症化を防ぐことができます。
■治療の期間とアフターケア
プラリアは急に中止すると骨折リスクが上がることが知られています。
→ 医師の指示のもと、継続または適切な切り替えが必要です。
安心して治療を受けていただくために
骨粗しょう症の治療は「継続」がとても重要です。
プラリアは、
✔ 定期的な注射で管理しやすい
✔ 骨折予防効果が高い
という点で、多くの患者様に適した治療法です。
当院では、医師・看護師・理学療法士が連携し、患者さん一人ひとりに合わせた安全で効果的な治療計画を立てています。
気になることや不安があれば、どんなことでも遠慮なくご相談ください。


▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士・日本骨粗鬆症学会認定医)

