スポーツ外傷の応急処置(RICE処置)
スポーツ外傷とスポーツ障害
「スポーツ外傷」とは、スポーツ活動中、身体に一回の大きな力が加わることによって起こる「ケガ」です。一方、「スポーツ障害」とは。繰り返すスポーツ動作で身体の特定部位が酷使されることによって起こる「故障」です。「スポーツ障害」は別名「使いすぎ症候群(オーバーユース)」と呼ばれます。
| スポーツ外傷(ケガ) | 骨折・捻挫・脱臼・肉離れ等 |
| スポーツ障害(故障) | ジャンパー膝・オスグッド病・野球肘・シンスプリント等 |
応急処置とは
スポーツ現場で「ケガ」がおこったときに、病院やクリニックにかかるまでの間、損傷部位の障害を最小限にとどめるために行う方法を「応急処置(RICE処置)」といいます。この応急処置を適切におこなえば、早期にスポーツ復帰を果たすことができます。しかし応急処置をしなかったり、不適切な処置をおこなうと復帰までに時間がかかります。しかし下記のような「ケガ」では、すぐに救急車やドクターを呼び、むやみに動かさないようにしましょう。
| 意識消失 | 頭部・頚部・廃部の損傷、大量の出血 |
| ショック | 足・膝・股関節の脱臼、骨折を疑う顕著な変形、けいれん発作 |
RICE処置
応急処置の基本はRICE処置です。RICEとは、rest(冷却)、ice(冷却)、compression(圧迫)、elevation(挙上)の4つの処置の頭文字を並べたものです。RICE処置は、捻挫や肉離れなどの四肢のケガで行います。

RICE処置に必要な器具
- アイスボックスに氷(冷却スプレーは深部までの冷却効果はなし)
- ビニール袋
- アイスバッグ
- 弾力包帯
- 包帯(バンテージ)
- テーピングパッド
RICE処置の方法
- Rest(安静)
- 損傷部位の腫脹や血管・神経の損傷を防ぐことが目的です。福木やテーピングにて損傷部位を固定します。
- Ice(冷却)
- 二次性の低酸素障害による細胞壊死と腫脹を抑えることが目的です。ビニール袋やアイスバッグに氷を入れて、患部を冷却します。15~20分冷却したら(幹部の感覚が無くなったら)はずし、また痛みが出てきたら冷やします。これを繰り返します(1~3日)
- ビニール袋に氷を入れたら、口にビニール袋の口をあて吸って空気を抜きます。
- なるべく患部に直接氷をあてずに、アンダーラップを巻いたり、氷の入ったビニール袋をタオルでくるみます。
- Compression(圧迫)
- 患部の内出血や腫脹を防ぐことが目的です。スポンジやテーピングパッドを腫脹が予想される部位にあて、テーピングや弾性包帯で軽く圧迫気味に固定します。
- Elevation(挙上)
- 腫脹を防ぐことと腫脹の軽減を図ることが目的です。損傷部位を心臓より高く挙げるようにします。
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長 医学博士)
