ウゴービ治療で食欲が減った方へ|少ない量でも栄養をしっかり摂る食事の工夫

ウゴービによる肥満症治療を始めてから、

「以前より食欲が減った」
「少し食べただけでお腹いっぱいになる」
「何を食べればいいかわからない」

というご相談をいただくことがあります。

ウゴービは食欲を抑えることで体重減少をサポートする治療ですが、食事量が極端に減ってしまうと、筋肉量の低下や栄養不足につながることがあります。

そのため、治療中は「食べる量」だけではなく、“何を食べるか”がとても大切になります。

目次

食欲が減った時に起こりやすいこと

食事量が減りすぎると、

  • 筋肉量の低下
  • 疲れやすさ
  • 便秘
  • 髪や肌のトラブル
  • 代謝の低下
  • リバウンドしやすくなる

などにつながることがあります。

特に、体重だけが落ちて筋肉も一緒に減ってしまうと、健康的な減量とは言えません。

当院では、体重を落とすだけではなく、「筋肉をできるだけ維持しながら健康的に減量すること」を大切にしています。

特に大切なのは“たんぱく質”

食欲がない時ほど意識していただきたいのが、たんぱく質です。

たんぱく質は、

・筋肉を維持する
・代謝を保つ
・疲れにくい体を作る

ために非常に重要です。

おすすめの食品

・卵
・鶏肉・牛肉・豚肉
・魚
・牛乳・乳製品
・大豆製品

これらは「質の高いタンパク質」(※)と言われていますので、少量でも栄養価の高い食品を取り入れましょう。

※質の高いタンパク質とは:2013年にFAOがDIAASという新しい指標を提唱しました。このDIAASは、食品に含まれる必須アミノ酸のバランスだけではなく、消化吸収率まで加味したスコアです。質の高いタンパク質とはDIAASの値が高い食品です。

効率の良いタンパク質の取り方とは?

脂質が少なく、アミノ酸スコアの高い「良質タンパク質」(上記参照)をとることは大切ですが、タンパク質はビタミンB群が不足すると代謝することができず、体内で利用できません。
とりわけビタミンB6・B12はタンパク質の合成に不可欠です。

また運動不足だと体がタンパク質をうまく利用できなくなるため、適度な運動をしてタンパク質の利用効率を高めましょう。ただし激しい運動はタンパク質の分解が亢進されるため、その分摂取量を多くする必要があります。

食欲がない時の食事のコツ

①少量を分けて食べる

無理に3食しっかり食べようとすると、かえってつらくなることがあります。

その場合は、

・1回量を少なくする
・間食を活用する
・食べやすい時間に分ける

など、“少量をこまめに”がおすすめです。


② 最初にたんぱく質を食べる

少量しか食べられない場合は、まずはたんぱく質から食べることを意識しましょう。

例えば、

・ゆで卵
・ヨーグルト
・豆腐
・サラダチキン

などを先に食べるだけでも、栄養不足予防につながります。


③ 消化しやすいものを選ぶ

ウゴービ治療開始直後や増量時には、

・揚げ物
・脂っこい料理
・食べ過ぎ

で気分不良が出ることがあります。

無理をせず、

・スープ
・味噌汁
・温かい食事
・あっさりした料理

を中心にすると、比較的食べやすい方が多いです。

実践しやすい食事例

朝食例

・ギリシャヨーグルト
・ゆで卵
・味噌汁
・バナナ半分

または、

・プロテイン
・チーズ
・小さめおにぎり

などでも大丈夫です。


昼食例

・そば+温泉卵
・納豆
・豆腐入り味噌汁

または、

・鮭おにぎり
・サラダチキン
・スープ

など、食べやすい組み合わせがおすすめです。


夕食例

・焼き魚
・ご飯少量
・野菜スープ
・冷奴

または、

・鶏むね肉
・温野菜
・味噌汁

など、消化しやすく栄養価の高い食事を意識しましょう。

「食べられない日」は飲める栄養を活用

どうしても食欲がない日は、

・プロテイン
・豆乳
・ヨーグルト
・スープ

など、“飲める栄養”を活用することもおすすめです。

「食べられないから何も食べない」が続くと、体調不良や筋肉量低下につながることがあります。

健康的な減量を目指しましょう

ウゴービ治療では、単純に体重を落とすだけではなく、

・筋肉を維持する
・健康的に痩せる
・リバウンドしにくい体を作る

ことが大切です。

食欲が減った時こそ、“少ない量でも栄養の質を高める”ことを意識しながら、無理なく続けていきましょう。

監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)
参考文献:飯田薫子・寺本あい 監修『一生役立つ きちんとわかる栄養学』西東社

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