頚椎捻挫
症状
頚椎捻挫では、主に首周りの痛みや動かしにくさ、頭痛、神経の損傷によるめまい、耳鳴り、手の痺れ、吐気や嘔吐が表れます。
原因
頚椎捻挫の主な原因は、交通(追突)事故です。一般的には「むちうち」と呼ばれています。
追突事故では、強い衝撃に備えることが出来ず、頭部が強く揺さぶられて頚椎にダメージを受け、頚椎捻挫を起こします。他にも、首に衝撃を受けやすい、運動中の衝突、スキーやスノーボードによる転倒・転落などが挙げらます。
これらの原因では、頭が重りとなり前後に強く振り回されるため、頭を支える頚椎、頚椎の前後にある靭帯や筋肉が引き延ばされダメージを負い受傷します。
頚椎捻挫の症状は、受傷直後に表れず、数時間後から翌日にかけて表れるのが特徴的です。脳や神経の損傷も考えられるため、事故後はすぐに整形外科を受診しましょう。
診断
診察やX線検査で、骨折や脱臼がないかの確認を行います。また、頚椎の可動域制限が強いかどうか、筋力低下や手足の知覚異常がないかも診断します。
治療
骨折や脱臼がなければ、2~4週間安静にします。
その後は頚椎を動かすようにすることが大切です。逆に安静にしすぎると、痛みが長期化することがあります。
痛みに対しては、ロキソニンなどの鎮痛薬を処方することもあります。
また、ひどい痛みがある場合は数日間のみ頚椎カラーの装着を検討します。
安静期間が過ぎれば理学療法や運動療法、心理療法が行なわれることもあります。
治療期間は数日で症状が無くなる人もいれば、何年も続くこともあります。
頚椎捻挫の症状は、受傷直後に表れず、数時間後から翌日にかけて表れるという特徴があります。軽い症状だからと放置すると数年にわたり後遺症に苦しむこともありますので、早めに整形外科を受診しましょう。