肩鎖関節炎

症状

肩鎖関節を押すことで痛みが出ます。また、手で胸の前を横切って、逆の肩の後を触れるようにする動き(水平内転)により、肩鎖関節の圧が高まることで痛みが増すことが多いです。

原因

次の原因により肩鎖関節に炎症が起こり、肩鎖関節炎を発症することがあります。

  • 外傷:
    転倒して肩から床、地面に打ち付けてしまった時に起こる場合があります。
  • 繰り返しの負荷:
    部活やジムの筋トレで肩関節を動かしすぎることで起こる場合があります。
  • 加齢・軟骨のすり減り:
    中年以降では変形性肩鎖関節症に至る場合があります。

診断

症状や身体検査結果を評価し、肩の可動域や痛みの程度などを調べます。画像検査では、肩のX線画像を撮影して、骨や関節の異常、変形、石灰化などを確認します。

治療

保存療法

炎症を抑えるために、一般的な消炎鎮痛剤の内服、湿布などの外用剤を使用します。特に効果が高いのが肩鎖関節の中にステロイドと局所麻酔薬を注入する関節内注射療法です。

そして、さらに炎症の原因となる肩鎖関節炎への負担を減らすためにリハビリ、ストレッチなどが行われます。

手術療法

保存的な治療で改善しない場合、改善しても繰り返してしまう場合には手術が検討されます。手術は鎖骨遠位端切除術という、鎖骨の先端を削り取ってしまう手術が一般的に行われます。