強剛母指

症状

乳児の頃から、親指の第一関節が曲がったままで伸びない状態を強剛母指とよびます。付け根の部分にしこりが触れることがありますが、あまり痛がりません。

病態

親指を曲げる屈筋腱というヒモがあり、さらに硬いトンネル(靭帯性腱鞘)を 通ります。屈筋腱がこのトンネルの出口で太くなると、このトンネルの中に入らなくなり引っ掛かるため指が伸びなくなります

原因ははっきりとはわかっていません。
おなかの中にいる時に発症するとも言われていますが、詳細は分かっていません。

診断

生後3か月以降になって、赤ちゃんが親指を伸ばさないことに親が気が付くことが、一般的な受診のきっかけです。伸ばそうとしても伸びないことや、しこりがあることで判断します。

治療

自然治癒することがあるので治療せずに様子見をすることがあります。また副木や伸展装具を装着することもあります。

小学校入学前までに治っていなければ手術になることもあります。手術はこの狭くなったトンネルを開きます。 それによる障害はほとんどありません。