ストレートネック(スマホ首)

症状

ストレートネックにより、首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなると肩や首の痛み、頭痛を引き起こします。また、肩関節の動きが抑制されると肩こりなども生じやすくなります。

首周りの筋肉で神経が刺激されると手の痺れが生じたり、後頭部の筋肉が硬くなることで眼精疲労を起こすこともあります。また、症状が重くなると「頸椎椎間板ヘルニア」などを招くこともあります。

原因

通常、頚椎は前方に向かって緩やかなカーブを描きながら体の真上にある重い頭を支えていますが、ストレートネックでは頭が前に出るため、首に大きな負担がかかります。

悪い姿勢を長時間続けることで、筋肉がこわばってしまうことが原因の場合は、「筋性のストレートネック」と言います。「筋性のストレートネック」が長時間続いたことで悪化すると、頚椎そのものが変形する「骨性のストレートネック」となり、椎骨や椎間板に影響を与えます。

近年ではスマホの使用により患者が急増していることから、「スマホ首」とも言われています。

診断

正常な人の場合、最も頭に近いところにあるC1頚椎と、首と背中の境目のC7頚椎までの角度は30~40度と言われていまが、ストレートネックでは、この角度が30度以下のため、レントゲンを撮ると文字通り「まっすぐな首」として映ります。

ストレートネックのセルフチェック

壁にお尻と背中をつけて立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとの4箇所が自然に壁にくっついているかをチェックします。

後頭部が壁から浮く、無理をしないとくっつかない、という場合はストレートネックになっている可能性が高いと言われています。

予防と対策

ストレートネックは日々の生活の中で予防が可能です。いったんストレートネックになってしまうと、改善するまでにとても時間がかかってしまいます。普段から注意して生活することが大切です。

  • 長時間同じ姿勢でいることを避ける:
    スマホなどの使用で前かがみの姿勢が続いている際には、こまめに休憩を挟みます。20~30分に一度は姿勢を変えたり、立ち上がったりしましょう。
  • 姿勢をよくする:
    スマホの操作はなるべく高く持ち上げ、画面と目の高さが同じになるようにします。重くて腕が疲れるときは、スマホを持っている方の肘を逆の手で支えると楽になります。机がある場合は、肘をついたり、スタンドを使用しましょう。
  • 血行を促す:
    筋肉がこわばって血行が悪くなり、首にこりや痛みを感じるときは、蒸しタオルをあてる、湯船につかるなどして温めましょう。
  • 適度な運動とストレッチを行う:
    散歩や柔軟体操をはじめとする全身運動は、筋肉のこわばりの解消につながるとされています。