動注治療
慢性的な関節の痛みに、新しい選択肢。モヤモヤ血管を治療する“動注治療”


動注治療とは

関節の痛みがなかなか良くならない場合、その原因のひとつとして、「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な血管の増加が関係していることがわかってきました。これは、もともと正常な血管ではなく、痛みや炎症を引き起こす原因になることがあります。
動注治療は、このモヤモヤ血管を直接治療する新しい方法です。
痛みのある関節につながる動脈に、抗生物質を注入することで、モヤモヤ血管をふさぎ、炎症を抑えて痛みの改善を目指します。
へバーデン結節に対する動注治療の効果について

オクノクリニック大阪心斎橋院の宮崎医師による、動注治療後1年のアンケート調査によると、治療を受けた患者さんの約85%が3か月後に痛みの改善を実感し、その効果は6か月後も約73%、12か月後でも約75%と高い水準で維持されていました。
この結果から、動注治療は短期的な効果だけでなく、長期的にも効果が持続する治療法であることが分かります。
この治療はオクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発されたものです。 当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び動注治療を行なっております。

動注治療の特徴
この治療は、手首や足首の動脈に針を穿刺し、痛みの原因とされる「モヤモヤ血管」に薬剤を届けて減らす、日帰りで行える低侵襲な処置です。治療時間は5~10分程度と短く、終了後はそのままご帰宅いただけます。当日のシャワーや入浴にも特に制限はありません。
副作用はほとんどありませんが、稀に注入部位に軽い内出血が見られたり、薬剤によるアレルギー反応が起こる可能性があります。ご不安な点があれば、事前に医師へご相談ください。


特に効果が期待できる疾患
特に効果が期待できるのは、以下のような指の関節の慢性的な痛みです。
- へバーデン結節(指の第一関節の痛み・変形)
- ブシャール結節(指の第二関節)
- 母指CM関節症(親指の付け根の関節)
- 足底腱膜炎
保存的治療(注射や薬、リハビリなど)ではなかなか改善しない方にとって、新たな選択肢となる治療法です。

動注治療の料金
手指
- へバーデン結節(第1関節)
- ブシャール結節(第2関節)
- 母指CM関節症
| 片側 | 27,500円(税込) |
| 両側 | 38,500円(税込) |
肘
- テニス肘
- ゴルフ肘
- 野球肘
| 片側 | 33,000円(税込) |
| 両側 | 44,000円(税込) |
足
- 足底腱膜炎
- アキレス腱炎
| 片側 | 33,000円(税込) |
| 両側 | 44,000円(税込) |
※現在まだ保険適応になっておらず自費診療になります。
※2回目以降は割引があります。

動注治療の流れ
まずは通常の時間帯に来院していただきます。問診・診察を行い、動注療法の適応があるかを慎重に判断します。関節の破壊が進行している場合には、モヤモヤ血管だけが痛みの原因とは限らないため、レントゲンで関節の状態を、エコー検査で炎症の有無を確認します。
治療にあたっては、同意書をご用意し、内容をご説明したうえで、治療日時を予約いたします。
ご予約の方はお時間にご来院ください。当日の体調などを確認させていただきます。

処置室のベッドに寝ていただき、まずは局所麻酔を行います。

エコーで確認しながら血管に針を穿刺して薬を注入します。
薬が届いた際に、熱さやピリピリとした違和感、軽い痛みを感じることがありますが、すぐにおさまる一時的な反応です。

薬剤がすべて入り終わったら、圧迫止血をして終了です。治療時間は5~10分ほどです。
効果を早く実感される方もいらっしゃいますが、多くの場合は数週間から2ヶ月ほどかけて徐々に痛みの改善が見られます。
症状が十分に改善しない場合には、1ヶ月以上の間隔をあけて、数回にわたり治療を行うこともあります。

動注療法のQ&A
動注療法とは、一般的なブロック注射とはどう違うのですか?
注射の目的と作用する場所が異なります。
ブロック注射は神経や関節へのアプローチですが、動注療法は「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な血管に対して行います。根本的な原因へアプローチする新しい治療法です。
針はどこから入れるのですか?
手首や足の付け根に穿刺します。
前腕の手首付近、もしくは鼠径部(足の付け根)に局所麻酔を行い、針を穿刺します。採血と同程度の小さな傷で済むため、体への負担は少なくなっています。
注射後、普段の生活や運動に制限はありますか?
基本的には日常生活に支障はありません。
治療当日は入浴を避けていただきますが、翌日からは通常どおり過ごせます。軽い運動は2日後から再開可能で、痛みがなければ少しずつ強度を上げても問題ありません。詳しくは診察時に医師にご相談ください。
変形した関節は治せますか?
変形を元に戻すことはできません。
動注治療は炎症や痛みの原因となる血管を減らす治療であり、関節の変形自体を修復するものではありません。ただし、進行を抑えたり、腫れや痛みを軽減する効果は期待できます。
動注治療の効果はどのくらい持続しますか?
個人差はありますが、長期間の効果が期待できます。
モヤモヤ血管が減ることで炎症が治まると、痛みの軽減が見られます。再発の有無は体質や関節の状態により異なりますが、必要に応じて数回の治療を行うこともあります。
動注治療は1回で済みますか?
1回で十分な効果が出る人もいますが、中には2~3回で効果が出てくる人もいます。
個人差があることをご理解ください。
ネイルやマニキュアは診察前に落とす必要がありますか?
そのままで問題ありません。
指先の診察に影響はありませんので、ネイルをつけたままお越しいただいて大丈夫です。
治療中や治療後に副作用はありますか?
大きな副作用はほとんどありません。
治療中に患部が熱く感じたり、施術後に内出血がみられることがありますが、多くは一時的なもので、自然に改善します。神経の近くの血管もエコーで確認しながら安全に処置しますのでご安心ください。

院長からの一言
院長長引く関節の痛みに悩まれている方に、少しでも楽になっていただきたい――そんな思いでこの治療を取り入れました。お気軽にご相談ください。
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)
