有痛性外頸骨障害

発症

発症すると足の内くるぶしの前方足底側に硬い隆起物が触れるようになり、そこを押さえると強く痛みます。スポーツ活動の盛んな10~15歳の思春期に発症することが多い足部の障害です。
運動を繰り返しているうちに徐々に痛みが強く案ることが多いですが、捻挫などの外傷がきっかけになって発症することもあります。

病態

外頸骨は足部過剰骨の中で最も頻度が高く、後脛骨筋腱が付着する舟状骨の内側後方にみられます。
正常人の約15%前後にみられるといわれており、女性に多く、80~90%は両側性です。
急激な運動負荷や外傷を契機として後脛骨筋による外頸骨部への牽引力が加わると、同部に痛みが発生します。外反偏平足を合併することが多くみられます。

診断

  • 舟状骨は内側後方部に骨性の膨隆を認めます。
  • 圧痛はありあすが、発赤や膨隆などの炎症症状はあまりみられません。
  • X線像にて足の舟状骨の変形(分裂や肥大)を認めます。
  • 軟骨や靭帯の状態を確認するために、超音波やMRI検査を追加することもあります。

治療

症状を繰り返すものでも15~17歳の骨成長が停止するころには自然治癒することが多いので、基本的には保存的治療を行います。

保存的治療

発症初期には運動制限や安静(外固定併用)を行いますが、症状が継続する場合には、ステロイド剤の局所注射を行ったり、外頸骨部への刺激を軽減する目的で足底板(インソール)を使用します。

手術的治療

再発を繰り返す、もしくは早期復帰を望む症例に対して行います。骨接合術、骨片摘出術、経皮的骨穿孔術などがあります。

スポーツ復帰と予防

通常は数週間運動を控えることで疼痛は軽減しますので、疼痛が軽減すればスポーツ復帰をしても構いませんが、発生の原因が取り除けていないとすぐに再発することがあります。
再発予防には、後脛骨筋のストレッチング、スポーツ後のアイシング励行、足にフィットしたシューズの選択、足底板(インソール)を使用して足の縦アーチを保持することが有効です。

成人期偏平足

▶参考:日本整形外科学会
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)