踵骨(しょうこつ)骨折
原因
踵骨骨折の原因は、主に高所からの転落や飛び降り動作です。職業では、高所作業の多い大工、左官、とび職は多いです。
骨折した部分の転位の程度と痛みなどの症状の程度が一致せず、転移が小さくても痛みが残ってしまう場合や、反対に転移が大きくても症状がほとんど残らない場合があり、治療しにくい骨折の一つと考えられています。踵骨への血流は豊富なため骨壊死は起こりにくい反面、かかとの外側の皮下組織は薄く、皮下出血や腫れが悪化すると水疱が出来て、皮膚が壊死することもあります。

症状
かかとに強い痛みと腫れを認め、多くの場合体重がかけられなくなります。時間の経過とともに症状が増悪する場合があります。歩行時に傷む、坂道や凹凸道の歩行がしにくくなる、長時間の立位が困難になるなどの症状があります。
診断
問診や症状から踵骨骨折を疑い、骨折を確認するために、レントゲン検査やCTなどの画像検査により診断します。
治療
保存的療法
距踵関節(距骨と踵骨の間の関節)に転位がない場合や、転位をほとんど認めない場合はギプスや装具による保存治療が選択されます。
手術療法
距踵関節に骨折が及んでいる場合は、痛みや腫れなどが残存しやすいため、手術を含めた適切な治療が必要です。手術は、骨折部分を矯正したうえで、鋼線またはプレートとスクリューを用いて固定します。プレートとスクリューによる固定術では、原則的に抜釘は不要ですが、患者さんによっては骨癒合が得られた後に抜釘することもあります。また、ずれたまま骨が癒合してしまう「遺残変形」に対する手術が必要なこともあります。


踵骨骨折は高所から着地した際によく起こる骨折です。転位(骨のずれ)がない場合は保存加療が行われることもありますが、転位が大きい場合には手術が必要になります。必ず医療機関を受診するようにしてください。
▶参考:日本整形外科学会
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)
当クリニックでは、患者様の症状や治療に合わせた疾患別パンフレットをご用意しています。
下記リンクからもダウンロードできますので、ご活用ください。
