膝蓋骨骨折

原因

転倒などで膝蓋骨を強打することで生じます。最も頻度が高いのが、膝蓋骨の横に骨折線が入る横骨折です。

また、大腿四頭筋は膝蓋骨を起点としているため、大腿四頭筋に急に強い外圧が加わると膝蓋骨は中央で上下の2つに割れて横骨折する危険があります。

症状

転倒などで膝蓋骨を強打することで生じます。膝に強い痛みが生じ、膝を曲げる動きや床に膝をつくような動作は痛みのためできなくなります。また膝蓋骨周囲に腫れ、熱感、発赤といった炎症所見がみられます。

横骨折では、大腿四頭筋の膝の伸展機構が損なわれ、膝の曲げ伸ばしが出来なくなります。

診断

レントゲン検査で診断しますが、関節面の骨折の詳細な評価にはCTが有用です。また転移の小さい骨折の場合はレントゲンでは診断が困難のため、MRIにより診断します。

治療

  • 横骨折と粉砕骨折では手術による整復と内固定が必要で、テンションバンド固定が一般的です。
  • 転移の小さい骨折や縦骨折では装具やギプスによる保存療法も可能で、膝関節を軽度屈曲位で固定します。転移の進行に注意しながら、ギプスのままであれば荷重することも可能です。
横骨折のテンションバンド固定