スポーツによる膝の慢性障害|原因・症状・治療・復帰のポイントを整形外科が解説

部活動やクラブチーム、趣味のランニングや球技など、スポーツに真剣に取り組む中で、「膝の痛みが長く続いている」「練習すると痛みがぶり返す」といった悩みを抱えている選手は少なくありません。
成長期の子どもから社会人アスリートまで、膝の慢性障害はスポーツ現場で非常に多く、放置すると競技パフォーマンスの低下だけでなく、長期離脱や再発に繋がることもあります。
本コラムでは、スポーツによる膝の慢性障害について、原因・症状・治療・リハビリ・復帰までのポイントを、整形外科の視点で分かりやすく解説します。
膝の痛みが続いている方、復帰に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
発症
ランニングやジャンプを長時間繰り返し行うことによって膝に痛みが生じてきます。
使いすぎ症候群とも呼ばれます。
病態
靭帯や腱が骨につくところでは、筋肉の働きによるストレスが集中しやすく、組織の小さな損傷が生じます。(図①,②,③)
また靭帯が骨のすぐ上を通るところでは、膝の曲げ伸ばしによって靭帯と骨の摩擦が生じて炎症の原因となります。(図④)

- 大腿四頭筋腱付着部症(ジャンパー膝)
- 膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)
- 鵞足炎
- 腸脛靭帯炎
発生要因
選手自身の問題
- 筋力不足
- 筋力のアンバランス
- 骨の成長と筋の伸びとのアンバランス
- からだの柔軟性不足
- アライメント不良(過度のO脚・X脚)等
環境・練習の問題
- オーバートレーニング
- 選手の体力・技術に合わない練習
- 不適切な靴
- 硬すぎたり柔らかすぎる練習場等
重症度
痛みの程度によって重症度が変わります。
| 軽傷 | スポーツは出来るが、その後に痛む |
| 中等症 | スポーツの途中と後で痛むが、プレーに支障はない |
| 重症 | 常に痛み、プレーに支障をきたす |
| 最重症 | 腱や靭帯が切れてしまう |
治療
スポーツの前にはストレッチングを十分に行い、スポーツの後にはアイシングを15分ほど行います。貼り薬や塗り薬も効果があることが多いです。発症しても軽症あるいは中等症であればスポーツは続けられるので、適切なコンディションによってそれ以上悪化させないことが大切です。

最後に
膝の慢性障害は、早期に適切な評価と治療を行えば、多くの場合、競技への復帰やパフォーマンス向上が十分に可能です。
「そのうち治るだろう」と痛みを我慢して練習を続けると、状態が悪化し、回復に時間がかかってしまうことも少なくありません。
膝の痛みが長引いている、練習後に膝が腫れる、動作時に違和感がある──
そんなサインがある際は、一度専門医に相談してください。枚方でスポーツによる膝痛にお悩みの方は、枚方大橋つじもと整形外科クリニックへお気軽にご相談ください。スポーツ復帰までしっかりサポートいたします。
▶監修:辻本武尊(枚方大橋つじもと整形外科クリニック院長・医学博士)
