【五稜郭と釣り】美しい街・函館【院長の人生ノート39】

函館の街は3年半過ごし、北海道では札幌の次に長く過ごした街になりました。函館時代は非常によい環境で過ごさせて頂き、函館の街の素晴らしい点は書ききれないくらい多くあります。そのうちの一つは、五稜郭や函館山といった歴史的価値もあり景観にも優れたスポットが身近にあったことです。
私は五稜郭の近くのアパートに住んでいたため、まだ小さかった娘二人と一緒によく五稜郭公園に散歩に行きました。五稜郭は日本初の西洋式城郭として江戸時代末期築かれた城郭で、星形の城郭跡が特徴的で有名な場所です。今は公園として誰でも自由に出入りができ、住民や観光客にも人気のスポットとなっております。特に桜の季節は風光明媚な城郭に桜が咲き乱れ、圧巻の景観を目にすることができました。

函館山も同じく有名な観光スポットで、函館山の頂上にある展望台から見下ろす函館の街の景色は一見の価値があります。特に夜景が有名で、夜景を見るために沢山の観光客が展望台につながるロープウェイを目指します。非常に混み合うため、住民にとってはわざわざ行くのが億劫になり、残念ながら私は函館にいる間に函館山からの夜景を見ることはありませんでした。
もう一つの函館の魅力は、何といっても海が非常に近いことです。津軽海峡に面した函館は釣りのスポットとしても恵まれており、6月から12月にかけてはクロマグロが回遊してくるため、クロマグロ釣りにもよく出かけました。函館は津軽海峡を隔てて青森の大間と面しており、函館で釣れるクロマグロはいわる「大間のクロマグロ」と同じものです。特に11月~12月にかけて釣れるクロマグロは脂乗りがよく、夏場に釣れるクロマグロとは全く別の魚といっていいほどの差があり、極上の美味で、初めて食べた時の感動は今でも忘れられません。
函館近海ではクロマグロの他にもヒラメやイカ、マダラといった多種多様の釣りが楽しめました。また、漁港内にも大サバやイワシが回遊してくるため、子供を連れたファミリーフィッシングも存分に楽しめます。
特筆すべきは、漁港の近さです。私の自宅から車で10分以内の距離に漁港があるため、すぐに釣りのポイントに行くことができます。函館中央病院の放射線技師に自分のボートを所有している女性がいました。彼女にボートを出してもらい、朝仕事に行く前に釣りを楽しんでから仕事に行くという、何とも贅沢な日々を過ごすことができました。

6-8月はヒラメ釣り、8-10月にかけてはイカ釣り、2-3月はサクラマス釣りを楽しむことができました。ヒラメは港からボートで10分移動しただけのポイントで、70-80㎝のいわゆる「座布団ヒラメ」を釣ることができましたし、新鮮なイカの美味さも格別です。朝釣ったイカを活きたままのイカ刺しを朝食にして出勤するということは、全国の数多く病院の中でも、中々経験できない素晴らしい環境ではないかと思います。

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